おすすめの一冊

2024.06.20
安楽死を遂げた日本人

教員名:

重い神経難病を患っていた50歳代の日本人(新潟県在住)の女性がスイスに渡り、2018年に安楽死を実行した。安楽死に至る経過や家族の揺れ動く心情、どのように安楽死が行われるかが詳細に書かれたノンフィクションである。

その女性は徐々に身体が動かなくなっていく中で、いのちや生き方について深く考えた結果が安楽死という決断だった。一方、女性の姉妹が安楽死に納得することは容易ではない。死は個人のものではなく、家族や周囲の人々に影響を与える。「死は、いのちは、誰のものか?」「いのちの尊厳を守るとはどういうことか」など考えさせられる。

人のいのちや死に寄り添う看護職を志すみなさんに、是非読んでいただきたい1冊です。